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回想療法、高齢者の昔話は養生の一つ

 高齢者の昔話は養生の一つ

「昔はこんな大きな仕事をした」

「よく女性にもてたもんだ」と、

何度も同じ話を、オーバーにする高齢者がいる。

「すごいですねえ」と感心されるのが、高齢者の大きな楽しみであり自己満足である。

家庭では、「おじいちゃん、その話はもう何回も聞いたよ」とうるさがられることもある。

実は、高齢者の昔話は養生の一つ。

蓮如は、

「百篇聞いてオチまでわかってしまったお坊さんの説法でも、毎回生まれて初めて聞いたように感動できなければいけない」ということを言った。

蓮如のいた浄土真宗では、毎週寺に行って、繰り返し何度も同じ説法を聞く。

小僧は、次に何を言うのかすべてわかってしまう。

しかし、昨日の自分と今日の自分は違う。同じ話を聞いても、違う自分が聞いているというのである。

説法もまた一期一会。確かに同じ話を何十回聞いても、響く箇所が毎回異なる。聞いている自分は日々違うのである。

昔話をするということは、高齢者にはいいことづくめ。

回想しながら、昔のことを楽しく思い出し、輝いていた自分を思い出しいい気持になる。

自分の人生は大したもんだという自己肯定感と共に、自分の人生に満足感を覚える。

この昔話をするという「回想療法」が、認知症やアルツハイマーの治療法として、今注目を集めているという。

おじいちゃんが、同じ話を始めたら、

「へー、おじいちゃんすごいねえ」とうなずいて聞いてあげよう。

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参考文献:「医者に頼らず生きるために私が実践している100の習慣」五木寛之著、中部出版